相続の問題は、資産が大きい場合に様々なトラブルや問題が発生する可能性があります。よくテレビや映画の題材になるのは、相続人が不公平な相続内容になってしまったことで大騒ぎになるところですが、実際に相続の内容が不公平な状態になると、大騒ぎは現実問題になります。したがって、相続内容はトラブルを起こさないようにするためにあらかじめしっかり非相続人はしっかり対応しておく必要があります。

このように相続は様々な問題を抱えている可能性があるのですが、そうならないようにするためにはしっかりと専門家に相談をして、騒動がおきないようにするということは、とても重要なことです。やはり、資産が大きい場合には様々な思惑が交錯して、その事が結果的にトラブルや騒動の原因となってしまいますので、そうならないために専門家に相談をして対策を取る必要があります。ただ、間違った専門家に相談をしてしまうと、余計なお金や時間がかかってしまうので、相続を相談する場合にどの専門家にする必要があるのかということを正確に知っておく必要があります。

相続における税理士の役割

そこで、相続をする上で色々なことがおきてきますのが、特に資産がある場合に税金の問題をどうするのか、不動産の名義をどうするのかという問題などの対処が、重要になってくるのですが、相続に絡む税金は、相続税と贈与税になります。この税金について相談できる専門家は、税理士だけになります。ただ、相続税の申告というのは、実は相当の資産を相続しないと発生しません。よく誤解されているのは、相続をするとすべて相続税を納付しなければ行けないと思っている人は多くいると思うのですが、実際に相続税の対象となるのは相続する財産が3600万円を超えている必要がありますし、もし超えていたとしても、その場合の対策を取ることが出来ますので、まずは税金に関しては税理士に相談する必要があります。

ただ、税務署の相続税に対するチェックは大変厳しいですし、うちはそれほど資産がないと思っていても、特に不動産を相続した場合には、想定した以上の相続になる可能性もあります。もし、誤った申告をしたと税務署から認定されてしまうと、非常に厳しい罰則がありますので、しっかり税理士と相談するべきでしょう。ちなみに相続税で相続税法違反と認定されてしまうと、罰則は、10年以下の懲役又は、1,000万円以下の罰金及び、これらの併科に処すると、非常に重い罪です。虚偽の申告や、不正に遺産を隠していた場合は、相続税法違反で告訴される可能性もあります。また、本来納めるべき相続税を納めていなかったということで、さらに重加算税が徴収されることがあります。未納だった相続税額の35~40%が徴収される非常に重いものとなっています。

相続における司法書士の役割

次に、司法書士は相続問題にどのような対応をすることが出来るのかということをご説明します。司法書士は登記のプロですので、不動産を相続する場合に不動産の名義変更の登記を行います。税理士の項でもご案内しましたが、相続税が発生するのは資産が特に大きい場合だけですので、資産が税理士に対応してもらわないと相続が難しい場合以外の相続案件や、相続問題で相続人間において大きなトラブルが発生した場合には、弁護士が立ち会って法的な対応をする必要がありますが、そういうトラブルも発生しない場合には、司法書士が相続登記の問題を含めて手続きを対応することが出来ます。

このように相続税については合法的に対応をしないと、特に税務的には大きなペナルティを受ける可能性がありますので、現金や株式など金融資産が多くなくても、不動産を相続した場合には、まずは税理士に相談するようにしましょう。一般的に相続に精通している税理士においては関連業務のネットワークを持っていますので、登記が必要な場合は司法書士を紹介してくれますし、相続のトラブルを抱えている場合には、弁護士を紹介してくれます。